1980年愛知県碧南市生まれ。名古屋大学大学院修了後、伊藤建築設計事務所にて構造設計を担当。2013年に有限会社井上建築設計室へ入社し、設計・監理業務を一貫して手がけている。
専門家としての役割
Inoue Yoshihito
井上圭人
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最も大切なのは誠実さ
愛知県碧南市に拠点を構える有限会社井上建築設計室は、1988年の設立以来、地域密着型の建築設計事務所として、戸建住宅から事務所・工場・商店まで幅広い分野で設計・監理を手がけてきました。所長の井上邦克氏が「お施主様の立場で監理を行う」という信念のもとに築いた事務所は、地域に根差した丁寧な仕事で信頼を集めています。現在は、息子の井上圭人さんが設計から現場監理、調査まで一貫して手がけ、その誠実な姿勢が社の礎を支えています。
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腹を割って議論する
井上さんは名古屋大学で建築構造を学び、都市部での大規模プロジェクトに携わった後、地元・三河地域での建築に携わるため帰郷しました。構造設計を専門としながら、設備や意匠設計とも連携した総合的な視点を大切にしており、設計の現場では「安全性」と「人」を最優先に考える姿勢を貫いています。自身が第三者検査業務にも携わるなかで、建設現場との対話を重ね、協力業者と腹を割って議論できる信頼関係づくりを重視しているのも同社の大きな特徴です。
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「わかりやすさ」を胸に
今後は、スマートフォンや生成AIの普及によって誰もが容易にデザインできる時代だからこそ、正しい情報や基準を専門家としてわかりやすく伝える役割を担いたいと井上さんは語ります。建築の本質である「人の暮らしを支える」という使命を見据え、地域の安心と信頼を支える建築設計をこれからも地道に積み重ねていきます。